個人の経験を一般化してしまうリスク  ~人の感性は十人十色~

日ごろ感じてることが記事になってたので、ご紹介。

香港で「中国人なんて大っ嫌い!」になりかけた私

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20131003/254160/

会員登録が必要ですが、察しの良い方ならタイトルと1ページ目だけで内容の想像はつくかと。

で、個人的にポイントだと思うのが、記事の中の次の2か所です。

 

日本のワイドショーで見る中国人は、たいてい傍若無人で下品極まりない、まさに私が香港で見たような印象の人々だ。行列に割り込むズルをしたり、不衛生なふるまいをしたり…。視聴者はそうした中国人の映像を見せつけられて、それは中国のごく一部のことであるのに、「やっぱり嫌いだ、中国人」「あいつらとは一切関わりあいを持ちたくない」「日本は中国みたいな民度の低い国と関係改善する必要なし」と断言し、ネガティブなイメージをどんどんと固定化させていく。

 そして、彼らの頭の中では、しだいに、日中間にどんな出来事が起ころうとも、理屈ではなく感情で、生理的に、条件反射的に中国人を受けつけなくなり、その悪いイメージを通して国家の振る舞いも見るようになり、いつの間にか「すべての中国人」が同類であるかのような錯覚を覚え始める。中国人を十把一絡げに嫌いになっていく。

 

行ったことや見たこともないのに、お互いに悪感情を持ち合うのは、はっきり言って「そういう存在であって欲しい」という需要に応えて報道する側の責任だ。そして、いったん悪い印象を刷り込まれると、抜け出すのは確かに難しい。

 

中国人と仕事をする機会があり、数十人の中国人と接した体験があります。

1度、「騙された!!」、と憤慨するような事態にも陥りましたが、それ以外では話の通じる優秀な人が多かったように感じます。

(向こうだとIT関連はそれなりに高給取りらしいので、優秀な人が集まると言うのもありそうですが)

無論、政治的な話はお互いにしない とかの配慮はしました。

 

で、わたしはこの経験から、「日本人と同じように、中国人にも良い人も悪い人もいる」と言う極々当たり前の一般論を理解する訳です。

なので、メディアやネットで中国人を悪しざまに言う記事には、単純に鵜呑みにしないと言うガードが発生します。(複数のメディアで確認するとか、ソースを探すとか)

 

仮にわたしが騙された!と思った経験だけで、以後、中国人と接する機会がなければ、メディアやネットを鵜呑みにして、「これだから中国は・・・」と言ってたかも知れません。

個人の経験を一般論にして、自分の中で理解しやすくしてしまうのは仕方ないとしても、それが全てではない事も頭の片隅に置いておかないとなぁ と思います。

 

まあ、そう簡単に出来るなら、戦争なんて起きないんですけどね。